夕立のなか

対外的にきちんと挨拶を済ませたのが4月末。でも結局5月も引継ぎの仕事を会社や家で……。でも、先週の金曜日に送別会をしてもらって、残ってた仕事も今日で終わった! 終わった!

という気持ちの一方で家にいるのがときどき怖くなって、大根おろしのうえにのせたじゃこの黒い目がやたらと目について。でも須賀敦子を読んでいて、ノマド、それから、裸な、という形容詞、そんな言葉に救われる。

銀座の松屋でも買えるのに、でもわざわざメゾンカイザー本店まで自転車で出掛けた。往復3時間以上。途中、「明るいビル」の看板にダサいなあと思ったら糸井重里の事務所ビルだった。びっくりしたけど、でも「明るいビル」ってやっぱり変なのという感想は変わらず。

2年前に結婚したときのこと。私を知る友達のお母さんからの感想が「なんだかんだいって生活力のある子ね」というもので、結婚するのをただ幸せと思っていた私はその感想に「わあ、なんて大人の感想」って思ったことを思い出した。ただし実際のところは、30代後半になって貯金ゼロ、の人がお相手だったのだけれど。

そんなふうに少ない過去を思い出したり、ひょこひょこ一日を過ごしたり、真夏でもないのに毎日夕方にこんなに突然の雨が降るのはだからなのか。
幸せのにじんでしまうヒトになりたくない、平和はにじむべきと思う。