思考回路

3年ほど前に、いまの職場にアルバイトで入社したときのこと。同じくアルバイトとして働いている男のひとがいて、「どちらにお住まいですか」という話をはじめると「実は今、男3人で住んでるんだ」と言う。
男3人で同居? 
それはどういう現実を指すのか、何を言っているのか、私にはまったく理解できなかった。

なのに結局その後、私はその3人のうちのひとりと結婚した。

男3人。内訳は、演劇活動をしている者、プロ・ミュージシャン志望の者、公務員。見知らぬ3人だったわけではなく、互いに友人である、年齢は30前後の男3人で一緒に部屋を探し、引越ししたのだという。部屋を借りることのできた決め手は、そのなかに「公務員」がいたこと。

「公務員」のひとは男3人の同居をはじめてからますます、自分はこの仕事を続けなければいけないと思ったという。信用のために。

私は、公務員にだけはなるなと言われて育った。9時17時イメージだけが頭にあって、ずっとただただ公務員嫌いだった。いまはそのひとのおかげもあり、公務員と聞いて条件反射で「嫌い!」と思うことはない。「ふーん」と思うくらい。


公職ってなんだろう、と思っていたら、よくわからない話の展開になってしまった。

アメリカと聞いていろいろと考えが及ばず、アメリカ人である友達の顔が浮かんだり、広島といえば自分にとっては今は原爆ではなく主人の実家を指す言葉だったり、そういう「自分つながり」しかうまく頭に浮かばない。ちっぽけだことだ、つくづく。