こんな日

なんだかあちこちで熱にあてられ、右往左往したまま日が過ぎる。そして立ち止まりたいのに、師走の忙しなさが許してくれなくて。その昔バレンタインの日に、チョコを渡せぬまま家に帰ってきて、「どうして時間は止められへんねやろう」って泣いた日を少し思い出す。

それにしても行事が苦手。高校時代の片思いで過ごした数年をのぞいて、バレンタインも避けてきた。2年か3年前、いわゆる「彼」だった人にバレンタインデーに何にもあげなかったら、すごく真剣に悩んでいたみたい。あとでそう聞いてびっくりしてしまった。でも実は「何かしてあげたい」という気持ちが自分には決定的に欠けているのかもしれない。あるいはあまのじゃく。平積みの本は読みたくない、というような。

我が身をおちゃらけて書く日は、もしかしたら、人とのコミュニケートを知らず知らず迂回しようとしている日なのかもしれない。